おしゃれな人を見た記念3

着物の羽織のようなものを着ていた。教習所で。男性。肩の張った、歌舞伎役者が羽織ってるような肩のとがった羽織で、黒く、素材はウールらしい。ジレっていうの?ロングベスト?腰に多分共布の太めのベルトを通して、丈はふくらはぎの真ん中くらい。下に黒いセーターをお召しになっていたのかな、よくわからなかったが、ぱっと見は肩が張った一枚のコートのようだった。裾から白い、少しゆったりした形のジーンズが見えて、靴は多分マーチンで、ゴツゴツした、長くないタイプのもの。黒いリュックを肩にかけ、こげ茶にウェーブのかかった、センター分けで、少しだけ顔の端にかかる髪型。ウェリントンの眼鏡。コートはどこのだろう。かっこよかった。バイトの帰り。コツコツと響く音。肩の落ちた、コクーン型のような、柔らかい白のコートに、ベージュの小さめなボストンバッグ(もしかしたらママが持っているものと同じかもしれない)、同色のスマホだけが入るようなぺたんこで無駄のないポシェットで、厚みのないジルサンダーのショルダーバッグみたいなもの、コートの袖からこれまた同色のセーターが見え、靴はピンクベージュの、編み上げ靴に細ーいヒールがついたタイプ。ヒールがキュってしてて可愛い。コートの裾から、靴の色に合わせたであろう、しかし靴はよりは濃いピンクベージュのスカートが見えた。気を使っているなあ、あなたのその気の使い方、私とても好き、とても素敵、と思うような組み合わせであった。私もおしゃれしたい。足がむくんでるのかなんなんだかで痛い。早くお家に帰りたい。