役に立つの話3

だから、まとめると、学問に関して言えば、まず学問というものがあって、それは天才たちや偉大な先人の好奇心によって打ち立てられたもので、それ自体は役に立つ/役に立たないという指標で定めることができるものではない。そのようにして打ち立てられた学問を、社会の側が適当に(適切にの意味で)ピックアップして、利用していく形で社会に役立てていく(役立つというのは形容詞じゃなくて、動詞だなあとふと思った)。だから、特定の学問が役に立たないとある社会が叫んだとしたら、その社会がその学問を適切にピックアップしなかったと言えるし、その社会にとっては単純に必要がなかったとも言えるし、役立てる方法を知らなかったとも言える。学問を役立たせたいなら、私たち俗人(社会と関連を持つ人々、社会の生産に直に貢献する人々)が役立たせれば良い。ある特定の学問が役に立たないからと言って排除しようとしたり、縮小しようとしたりするのは愚かだと思うし、その学問に携わる人々が役立つことを明言し宣伝しないからと言って、それを怠惰だと非難するのは違うと思います。

 

おわる。私の中では一段落ついた(それなりに納得いく形で筋が通った)ので、もうおわる。もう考えたくない。